クラウディオス・プトレマイオス(11)

文字数 797文字

クラウディオス・プトレマイオスについての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
『ハルモニア論』第2巻では主に第1巻の論証で得られた音律に基づく施法について述べられている。続く第3巻後半で、プトレマイオスは、死すべきものども、その中でもとりわけ人間が判別するハルモニアを論じることから離れて、完全なる調和の世界である天上の世界で奏でられている調和の音楽(宇宙の諧調)を解き明かそうとする。
人間を離れた天上の音楽について考えるのは難しいです。
しかしながら、現伝する筆写本は中途半端なところで切れており、これについてはテキストが散佚したと見る説と、未完成であると見る説とがある。また、そもそも第3巻後半部自体が偽作であるという説もある。当該箇所は3,4世紀には早くも一度散佚しており、14世紀にビザンチンの学者ニケフォロス・グレゴラスが再発見して補填したとされる。真作説をとる場合、この部分の筆致の確信に満ちた様子から、『ハルモニア論』が『アルマゲスト』や『テトラビブロス』を書き上げた後の最晩年の作であるという見方もある。
いろいろな説が出ていて、はっきりしたことはわからないのですね。
『ハルモニア論』は、執筆後1500年近く経ってヨハネス・ケプラーが読んだことによって、思いがけない形で科学史に影響を及ぼすこととなった。ケプラーはプトレマイオスが宇宙の諧調を解き明かしていると考えられる第3巻の散佚した章の復元を試みるうちに、数々の重要な発見へと至る道を見つけた。
天動説の考えを持つプトレマイオスの書いた宇宙の音楽について書いた『ハルモニア論』の失われた部分を復元しようとして、ケプラーが重要な発見をしたということに驚きました。ケプラーの発見は地動説を決定づけたのに、大きな影響を受けたのは1500年前のプトレマイオスでしかも音楽理論について書かれた本だったということに、心底驚いています。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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