ダンジュルーズ・ド・リル=ブシャール(4)

文字数 1,101文字

ダンジュルーズについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
ギヨーム9世の肖像画です。
諸説あるが、ダンジュルーズはギヨーム9世との間に以下3人庶子をもうけたとされる。

・アンリ(1132年以降没)修道僧となる。後のクリュニー修道院次長

・アデライード、母をフィリッパ・ド・トゥールーズとする説もあり、その場合はフェイ=ラ=ヴィヌーズ卿ラウル・ド・フェイ(ダンジュルーズと夫エメリー1世の次男)の2人目の妻として結婚したとされる。

・シビーユ、サント修道院女子修道院長

やっぱり庶子の場合は跡継ぎになることは難しく修道院に入っているのですね。
ギヨーム9世の次男とされるアンティオキア公レーモン・ド・ポワティエは2度目の妻フィリッパ・ド・トゥールーズではなく、ダンジュルーズを生母とするという説も存在する。レーモンの母親を特定する主要な資料が存在しない上、ギヨーム9世の正妃の子として名付けられていない。そのためレーモンはギヨーム9世とダンジュルーズの間に生まれたと仮定されることが道理に適っているとされる。もしこの仮説が正しければ、ダンジュルーズはレーモンの子であるアンティオキア公ボエモン3世、マリー・ダンティオケ、フィリッパ・ダンティオケの祖母となる。
ダンジュルーズはアンティオキア公国の歴史にも関わっている可能性があるようです。
死因は不明だが、フィリッパは修道院に入った2年後に亡くなり、フィリッパと友人同士であったギヨームの初婚の元妻エルマンガルド・ダンジュー(アンジュー伯フルク4世の娘)がギヨーム9世への復讐に着手する。

1119年10月、エルマンガルドは教皇カリストゥス2世によって開催されているランス評議会に突然現れ、以下の要求を突き付けた。

・教皇がギヨーム9世を再び破門すること

・アキテーヌ公領からダンジュルーズを追放すること

・再びエルマンガルドをアキテーヌ公妃として正当な場所に身分を戻すこと

教皇はエルマンガルドの要求を拒んだ。しかしその後数年間、エルマンガルドは騒ぎ立て、ギヨーム9世を悩ませ続けた。

エルマンガルドのような行動をする女性は滅多にいないと思います。
ギヨーム9世の嫡男であるギヨーム10世は父親とダンジュルーズの不倫関係に悩まされ続けたが、1121年にダンジュルーズの娘アエノールとの結婚を手配した時に限り父子関係が落ち着いた。翌年に長女アリエノールが生まれた。

ギヨーム9世が1127年2月10日に死去して以降のダンジュルーズの記録は存在していない。後にダンジュルーズは1151年に死去している。

次回からギヨーム9世の父であるアキテーヌ公ギヨーム8世について調べてみます。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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