ゴドフロワ・ド・ブイヨン(5)

文字数 1,051文字

ゴドフロワ・ド・ブイヨンについての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
教皇ウルバヌス2世の助言に従い、十字軍の大半は盛夏に出陣しコンスタンティノープルへ向かった。そこでビザンツ皇帝アレクシオス1世コムネノスから支援を受けられると考えられていたからである。
教皇ウルバヌス2世は政治状況について詳しく知っていたのですね。
これらの十字軍は数部隊に別れた上で進軍したという。まとめていっぺんに進軍すると、これらの大軍を賄うだけの食糧や補給を集めるのが困難だと考えられていたからだ。
大軍の指揮を執るということは、いろいろなことを考えないといけないのですね。
それらの部隊のうち最初に出陣したのは民衆十字軍としても知られている約20,000人の下級騎士・農民によって構成された部隊である。彼らは1096年春に出陣し、ラインラント地方を経由してハンガリー王国へ向かった。
下級騎士や農民では軍資金を集めるのも大変だと思います。それでもこれだけの人数が集まったということは、教皇の演説がうまくて民衆が洗脳されたからでしょうか?
北フランスや南フランスから参加した十字軍の多くはブリンディジからアドリア海を渡りバルカン半島へと向かったが、残る約40,000人のロレーヌ軍を率いるゴドフロワや彼の兄弟たちは民衆十字軍がたどった経路に従って進軍した。
十字軍はみんなが同じ経路を通ったのではないのですね。
教皇ウルバヌス2世の十字軍遠征の呼びかけにより、ヨーロッパでは反ユダヤ主義が蔓延し、1095年にはルーアンで反ユダヤ主義による暴動が発生した。そしてその主義に影響を受けた民衆十字軍は1096年初春から初夏にかけてラインラント地方にてユダヤ人を大量虐殺するという残虐な事件を引き起こした。
僕たちユダヤ人にとってウルバヌス2世は最悪の教皇です。
この事件の50年ほどのちに編纂されたヘブライ語文献によると、ゴドフロワもこの虐殺事件に加わりユダヤ人の殺戮を企んでいたとされる。しかし現地のユダヤ人指導者が神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世に惨状を伝えたことにより、ハインリヒ帝はゴドフロワに対しユダヤ人虐殺を強く禁止した為、ゴドフロワは結局実際に殺戮に関与することはなかった。しかしこの文献によると、マインツとケルンのユダヤ人指導者たちは、ゴドフロワに対して500マルクの金銭を送り、ことを穏便に済ませたという。
どのような状況だったかわかりませんが、僕は虐殺を煽動するようなことを言った者を憎み、それを止めようとした者を尊敬します。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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