ジャン・カルヴァン(9)

文字数 892文字

ジャン・カルヴァンについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
カルヴァンは、職業は神から与えられたものである(職業召命観)以下キリスト教綱要より抜粋・・・最後に、主なる神は我々すべての者に、人生のあらゆる活動において、自分の使命を重んじなければならないことを、命じておられること、に注意しなければならない。・・・神は、すべての人に人生のあらゆる領域において、それぞれの特別な義務をお定めになった。・・・人が、自分の心配、苦労、困難、その他の重荷の何においても、神が自分の導き手であることを知っておれば、これらのことが、どんなに軽くされるかしれない。各個人はその重荷を神から背負わされるのである、ということが納得できれば、為政者は自分の務めを、そう大きな満足をもって、自分の義務に専念するであろう・・・かくてまた特殊な慰めというものが生まれる。なぜならば、(われわれが自己の天職に従う限りは)余りに卑しく下劣で、到底神の御目の前において真に尊く見え、非常に重要には思われないというような仕事はどこにもないからである。
これはもっともらしく見えて解釈によってはどんなこともできてしまう実に危険な思想だと思います。十字軍の時は教皇の演説があったために人々は熱狂し残酷になってしまいました。でもカルヴァンの思想ならば教皇のような高位聖職者でなくても、誰もが神に選ばれた特別な人間だと思って仕事に励み、その仕事が人を騙して金銭や食糧を奪い、命を奪うものであったとしても、自分たちは選ばれていると信じて残酷になってしまうのです。プロテスタントは全ての人間が司祭になる可能性だけでなく教皇と同じだという信念を持つことも可能にしてしまったのです。そして争いが激しい場所にいて現状に不満を持っている者ほどこうした思想に飛びついてしまいます。
カルヴァンは得られた富の蓄財を認めた。この思想は、当時中小商工業者から多くの支持を得、資本主義の幕開けを思想の上からも支持するものであったとされる。
カルヴァンの思想は社会の仕組みや人々の価値観を大きく変えています。そしてその影響は現代にまで続いています。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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