ジョン・オブ・ランカスター(1)
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ベッドフォード公爵ジョン・オブ・ランカスター(1389年ー1435年)はイングランド・ランカスター朝の王族。イングランド王ヘンリー4世の第3王子。甥にあたるイングランド王兼フランス王ヘンリー6世のフランス摂政として百年戦争後期のイングランド軍の総指揮をとった。
1389年6月20日に後にイングランド王ヘンリー4世となるダービー伯爵・ノーサンプトン伯爵ヘンリー・ボリングブルックとその妻メアリー・ド・ブーンの三男として生まれる。兄にイングランド王となるヘンリー5世、クラレンス公となるトマス、弟にグロスター公となるハンフリーがいる。
父がリチャード2世から王位を簒奪して即位した1399年より後にガーター勲章(騎士団)ナイトに叙せられた。1414年5月16日に一代限りの爵位としてベッドフォード公爵とケンダル伯爵に叙される。同年11月24日には世襲貴族リッチモンド伯爵に叙された。
若年の頃から戦いに参加しており、1405年にイングランド貴族のノーサンバランド伯ヘンリーパーシー、ヨーク大司教リチャード・スクループ、ノーフォーク伯トマス・モウブレーらが父に反乱を起こすと、迎撃に向った父とウェストモーランド伯ラルフ・ネヴィルの軍に加わった。
兄王ヘンリー5世の治世では1416年5月にイングランドを訪問した神聖ローマ皇帝ジギスムントの出迎え役の1人に選ばれ兄と共にジギスムントを歓迎する一方、8月にはイングランド海軍の指揮を任されフランスへ渡海、イングランドが確保したフランスの都市アルフルールの奪還を図ったフランス艦隊と衝突、勝利してアルフルールの救援に成功した。また、1415年からイングランド軍占領下フランスの防衛を任されていた。