イングランド王ウィリアム1世(1)
文字数 742文字
ウィリアム1世(1027年ー1087年)は、ノルマン朝の初代イングランド王(在位1066年ー1087年)イギリスではウィリアム征服王の名で呼ばれることの方が多い。また庶子王とも呼ばれる。ノルマンディー公(ギヨーム2世在位1035年ー1087年)でもあった。イングランドを征服し(ノルマン・コンクエスト)ノルマン朝を開いて現在のイギリス王室の開祖となった。
ノルマン人の支配するノルマンディー地方の君主であるノルマンディー公ロベール1世の庶子として、フランスのファレーズで生まれた。母は北西フランスの皮なめし職人の娘アルレット。出生のため庶子公ギヨームとも呼ばれる。
1035年、ギヨームは父から継承者に指名され、エルサレム巡礼から戻る途中に没した父の後を継いでフランス王の臣下であるノルマンディー公になった。若年のため重臣達との争いが起こり、1047年にフランス王アンリ1世の助けを得て、ヴァル・エ・デュヌの戦いで諸侯の軍に勝利、領内の安定化に尽力して勢力を蓄えた。1049年にウェセックス王アルフレッド大王とマーシア王オファの子孫であるフランドル伯ボードゥアン5世の娘マティルダと結婚したが、近親であることを理由にローマ教皇レオ9世から婚姻の無効を申し立てられた。