結果発表と次のミッション
文字数 1,225文字
余の人気は今回は低かったが、それは作者の力量不足によるものである。余の息子ハイメ1世は、アラゴン王国史上ナンバー1の人気を誇っている。その波乱に満ちた生涯は大河ドラマができるほどだ。ハイメ1世についての長編小説(複雑すぎて短編では絶対書けない)が書かれれば、きっと余の人気も上がるに違いない。
肉体を持たない亡霊はこの世界の物に触れることはできない。本のページをめくることすらできないのだ。ましてコンピューターなどという複雑な物体はどういう仕組みになっているのか見当もつかない。そなたの手を借りるしかない。
当たり前だ!あのパネル写真からまずはアラゴン王国を建国した余の祖父ラミロ1世についてスペイン語を翻訳して正しい情報を得たうえで小説を書くこと。1か月以内にだ。これはミッションなどという大げさなものではない。日本でいう『宿題』みたいなものだ。