フルドリッヒ・ツヴィングリ(1)
文字数 745文字
フルドリッヒ・ツヴィングリ(1484年ー1531年)はスイス最初の宗教改革者である。スイス改革派教会の創始者で、チューリッヒに神聖政治を確立しようとした。「聖書のみ」を信仰の基準としたこと、信仰そのものが大事だと説いたこと、万人祭司説を説いたことはマルティン・ルターと変わらなかったが、それ以外の部分においてルターと意見を異にしていた。彼らはマールブルク会談で多くの論点について合意したが、聖餐論で一致することができなかった。カトリック諸州との内戦の中で戦死した。
聖餐論はカトリック教会と正教会では、伝統的に聖体のサクラメントを7つある秘跡・機密の一つとし、「聖変化」という思想を尊重してきました。聖変化とはパンとワインがミサの中で実際にキリストの体と血に変わるという教義です。それに対して宗教改革期以降、プロテスタントの教会ではパンとワインが実際にキリストの体と血に変わることはなく、単なる象徴的な儀式にすぎないとみなすようになりました。
ルターと並んで宗教改革者の初期の立役者の一人だが、ルターと対立したことや、これもルターとは違い志半ばにして戦死したことなどからルターほどの知名度はない人物である。ツヴィングリの残したものは、今日も改革派教会の信仰告白、礼拝、教会などの内に見ることが出来る。他の名として「フルドライヒ」(Huldreych)と表記されたり、ウルリッヒ(Ulrich)と表記されることもある。