トマス・ミュンツァー(1)

文字数 1,073文字

フィリップ4世から時代と国は離れているのですが、フィオーレのヨアキムの影響を受けたドイツの宗教改革者トマス・ミュンツァーを紹介します。作品集は下の画像から入ってください。
トマス・ミュンツァー(1489年ー1525年)はドイツの宗教改革者である。
僕が生まれたのが1518年だから近い時代の人です。スペインにいた時は、宗教改革者の名前はルターしか知りませんでしたが・・・
ハルツ山地のシュトルベルク村に生まれる。1506年にライプツィヒとフランクフルト・アム・マインで神学を研究し、1519年にマルティン・ルターと知り合い信奉者となる。
ちょうどルターの宗教改革が始まった頃ですね。
ルターの推薦でツヴィッカウの説教者となり、そこでアナバプテストの労働者と接触し、その後行動をともにするようになる。ヨハネス・タウラーやエレミア書に関するフィオーレのヨアキムの注釈などの神秘主義思想家の著作を研究し、聖職者と金持ちを攻撃し天国の到来を説き、財産の共有を基礎にした社会秩序の改革を訴えたために、ツヴィッカウを追放されプラハとノルトハウゼンをへて、アルシュテットに落ち着き、共産主義生活の集落をつくり、説教活動の中心地とした。
随分極端な気もしますが、ヨアキムの思想はそれだけいろいろな解釈ができて危険だったわけですね。
彼の説教は農業や林業で暮らす労働者に強い反響を呼び、ミュンツァーは次第に、下層階級の要求を弾圧し、諸侯に妥協しているルターの姿勢を批判するようになる。ルターの側もミュンツァーを<アルシュテットの悪魔>と呼びつらい、ザクセンの諸侯を扇動したが、諸侯はミュンツァーの影響力をはばかり、あえて暴力的方策がとれなかったという。
ドイツは諸侯が争ってばかりいて統治が難しい国であった。
それは余も感じた。ドイツはまとめるのが難しい。
ドイツは諸侯が争いまとめるのが難しい国だった、だからこそルターの宗教改革が成功し、ミュンツァーのような者が出たのではないでしょうか。ルターは諸侯を味方につけ、ミュンツァーは農民や労働者を味方につけました。現実的に虐げられ不満を持っている人ほど今の不公平な時代は終わって新しい時代が来るという思想に夢中になります
ボヘミアでヤン・フスが熱狂的に支持されたのも、民衆の不満の代弁者で、新しい世界を作ってくれる人だと期待したからだろう。
修道士として生きたヨアキムの思想は、修道士の間だけで広まっていれば問題なかったと思います。でも終末説は権力者を批判し社会を根底から変えてしまう力がある、だから権力者に恐れられ異端にされたのでしょう。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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