教皇ボニファティウス8世(6)
文字数 1,225文字
ボニファティウスはまた、聖職者にある身としては珍しいほどの現実主義者であり、また「最後の審判」は存在しないと信じていた。敬虔な人から悩みを打ち明けられても、「イエス・キリストはわれらと同じただの人間である」と述べ、「自分の身さえ救うことのできなかった男が他人のために何をしてくれようか」と公言してはばからなかったともいわれている。
ちょっと待ってください。ボニファティウス8世は本当にこんなこと言ったのですか?僕はユダヤ人の両親から生まれキリスト教の洗礼を受けてはいないけど、それでもこんなこと思ってはいません。キリスト教徒の中で教皇は頂点に立ち、教皇と争ったために不幸になった人は大勢います。ペドロ2世はカタリ派に味方をしたとして破門され、死後埋葬場所も別の所にされました。ハインリヒ7世は教皇にそそのかされて反乱を起こし、捕えられて王位を剥奪され、目を潰されて幽閉されています。教皇という立場になれば多くの人の運命を左右するのです。それなのにこんな考えの人間が教皇に選ばれるほどにキリスト教社会は腐敗し堕落していたなんて、許せないです。ペドロ2世やハインリヒ7世、そして理不尽な理由で異端者にされて殺された人の方がよっぽど純粋な信仰心を持っていました。それでも神は教皇に選ばれたという理由でこういう人を救うのでしょうか?
ボニファティウス8世は、何ごとによらず華美を好み、美食家で、宝石でかざったきらびやかな衣服を身にまとい、金や銀などの装飾品を常に着用していた。賭博も好み、教皇庁はまるでカジノのようであったという。性的には精力絶倫で、あやしげな男女が毎晩のように教皇の寝所に出入りしたともいわれている。
酷いですね。イタリア出身の教皇はこんなにも堕落するのですか?私は対立教皇になったルナ家のベネディクトゥス13世をよく知っていますが、とても真面目で頑固な人でした。真面目で信仰心が篤いアラゴン人が教皇になればこんなことにはならないと思います。