異母弟の顔は継母によく似ていた

文字数 681文字

今日は新しく2000字コメディ小説に『異母弟の顔は継母によく似ていた』を投稿しました。作品のページは下の写真から入ってください。
余には異母弟ではなく異母兄ペドロ1世がいたが、その母は余が生まれるよりもずっと前に亡くなっているから顔を見たことはない。
余には3人の異母弟がいたが、生きている時に会ってはいないし、その母親についてなど全く知らない。
関係がなければそれでいいですよ。でも僕は異母弟の母である継母に苛められた直接の被害者です。
母親と子供が似るのは医学的には当たり前のことだ。
そんなことはわかっています。でも憎い継母によく似た異母弟が目の前にいるのです。僕自身と継母を足して2で割ったような顔をした異母弟を目にしたら、複雑な気持ちになります。
フェリペよ、君自身と継母を足して2で割ったような顔というのは医学的には正しくない。君の母の血はその異母弟には全く流れていないのだから、正確には君の父と継母を足して2で割った顔になるはずだ。
そんなこと言われても僕は父さんの子供の時の顔なんて見たことないし、ぱっと見て僕にもよく似ていてそれであの継母にも似ているからムカついたのです。
ムカついたとは君らしくない乱暴な言葉を使っているな。
だって僕の気持ちを他にどう表現したらいいか。もちろん異母弟のマルティンには罪はないことはわかっています。でもムカついています。ラミロ2世は邪魔ばかりするし・・・
ハハハハ、余にとってはなかなか面白い話だ。
本人にとってはちっとも面白くない!
フェリペ君にとっては面白くない話が続きますが、この先に大逆転がありますので、楽しみにしてください。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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