ジャン・カルヴァン(11)

文字数 780文字

ジャン・カルヴァンについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
1553年のセルベートの処刑について、宗教的不寛容ないし裁きを神に委ねなかったという意味で、カルヴァン生涯最大の汚点という論者も絶えない。亡命ユダヤ人シュテファン・ツヴァイクはカステリオンとカルヴァンの対決を扱った評伝『権力と戦う良心』で、カルヴァンと当時のジュネーヴ市をアドルフ・ヒトラーとナチス治下のベルリンになぞらえて、カルヴァンを絶対的な権力を振るう人物として描いている。日本の渡辺一夫も本来手段であった権力を全面的に追及することになったと評価し、大江健三郎もこれに賛同している。
渡辺一夫著『フランス・ルネサンスの人々』の中にセルベート、カステリヨン・カルヴァンについて詳しく書かれた章があります(他の人物についても書いてある)
僕が生きた16世紀は宗教改革で極端な思想が広まったけど、それでも良心的な考えを持った人もいたということにほっとしました。
また、ジュネーヴの近くにある、セルベートが火刑で苦しんだ教会には「当時の誤謬は非難されるべきにもかかわらず、わたしたちの偉大なる改革者であるカルヴァンの従順で誠意ある後継者として、良心の自由に堅く立つ者として、また宗教改革と福音の真の理念に従って、われわれは、ここに贖罪の碑を建て続けるものである。1903年10月27日」と銘文の刻まれた贖罪の碑が建てられている。
スペイン人のセルベート研究家などはこの碑についてはかなり批判しています。またこの時は彫像も置かれる予定でしたが、出来上がった時にジュネーヴは受け取りを拒否し、現在フランス領になっている別の都市に置かれています。同じ作者の別の型から作ったよく似た彫像がスペイン、サラゴサにあるミゲル・セルベート病院に置かれています。
次回からシュテファン・ツヴァイクについて調べてみます。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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