マルグリット・ド・ブルゴーニュ

文字数 1,420文字

ルイ10世の最初の妻マルグリット・ド・ブルゴーニュがフランス宮廷を揺るがすスキャンダルに関わっていたので紹介します。作品集は下の画像から入ってください。
マルグリット・ド・ブルゴーニュ(1290年ー1315年)はフランス王ルイ10世の王妃。カペー家分家ブルゴーニュ家のブルゴーニュ公ロベール2世とフランス王女アニュス(ルイ9世と王妃マルグリットの娘)の次女。
ブルゴーニュのバカ息子(無怖公)と直接血の繋がりはありませんが、私はもうブルゴーニュという名前を聞くだけで嫌な予感がします。
妹にフィリップ6世の王妃となったジャンヌがいる。また、同名の従姉がシチリア王カルロ1世(シャルル・ダンジュー)の2番目の王妃となっている。
この時のブルゴーニュ家も色々な王家と関係がありますね。
1305年、当時はナバラ王となっていたルイと結婚した。1314年には2人はフランス王および王妃にもなっている。
ここまでは普通ですね。
1312年頃から、セーヌ湖畔の通称「ネールの塔」で夫の不在時にフィリップ・ドネおよびゴーティエ・ドネの騎士兄弟と不貞をはたらくようになった。夫の兄弟の妻たち、ジャンヌとブランシュの姉妹も誘って浮気を楽しんだ。
ジャンヌはフィリップ5世の妻、ブランシュはシャルル4世の妻でこの2人は姉妹でした。
やっぱりブルゴーニュという名前がつくとロクなことしませんね。
夫も宮廷もこの大胆な行為に長く気付かなかったが、1314年にルイの妹、エドワード2世妃イザベルがイングランドから一時帰国したことから、事態が変わった。
え、有名なエドワード2世と王妃イザベルも関係があるのですか?
当時、夫エドワードの同性愛と不実で不幸な結婚生活を送っていたイザベルは、自分の反エドワードの活動を支援するよう頼むために帰国していたが、義理の姉妹たちが宮廷を抜けてどこかへ出かけていくのを敏感にかぎつけた。
なんか凄い因縁話ですね。
イザベルの密告により不貞の顛末が明らかになると、ことは宮廷を揺るがす大醜聞となった。マルグリットはガイヤール城へすぐさま幽閉された。事件のショックでフィリップ4世が亡くなり、夫がルイ10世として即位するものの、1315年4月30日に彼女はそのまま幽閉された。
あの、フィリップ4世はテンプル騎士団の呪いで亡くなったのでは・・・
強気のフィリップ4世が王室スキャンダルのショックで亡くなったなんてかっこ悪いから、呪いという噂が広まったのでしょう。私の憧れの国フランスのイメージが大幅に下がりました。ブルゴーニュ家はトラブルメーカーばかりいます。
幽閉された際に髪は剃髪され、吹きさらしで暖も取れない牢獄で十分な身の回りの世話を受けることができなかった。年代記によるとマルグリットは自分の罪深い所業を後悔していたとされる。
こうなるとちょっと気の毒ですね。
ルイとマルグリットには1311年生まれの一女ジャンヌがいたが、彼女が摘出かどうかが強く疑われた。この疑惑はジャンヌに生涯付きまとった。ジャンヌは少なくともルイ9世の血を引くことは確かではあったが、サリカ法を根拠にフランス王位継承者からはずされ、ナバラ王位のみを継承した。
このジャンヌの子の1人がナバラ王のカルロス2世(悪人王)で、ルイ10世の孫であると言ってフランス王位を要求したわけですね。
1315年、マルグリットは幽閉先で死去した。20代半ばの死であり、夫によって毒殺あるいは絞殺されたと噂された。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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