ティコ・ブラーエ(10)
文字数 995文字
建物のプランとファサード、また周囲の庭のプランは、ティコが慎重に指定した比率で、格子状に設計された。これらの比率は、天文学の護符としてのウラニボリの機能として、太陽と木星の影響を増大させることにより、館内の職員の健康を増進させることを意図したのかもしれない。
1階には4つの部屋があった。そのうちの1つはブラーエ一家が住んでおり、残りの3つは訪れた天文学者のためのものだった。北塔には台所、南塔には図書館があった。2階には、大部屋が1つと小部屋が2つあった。大部屋は王族用の部屋であり、1590年3月20日にはスコットランド王ジェームズ6世(後のイングランド王ジェームズ1世)が訪れた。
塔の2階には、建物の外またはこの階のドアから繋がる場所に主要な観測機器が収められていた。木製のポストで支えられたバルコニーには追加の機器が収められており、建物から若干遠くにあるため、広い視覚が確保できている。3階はロフトになっており、学生用の8つの小部屋に分けられている。塔では屋根が3階の高さにある。ただし、もう1本の塔が建物中央のロフトから建っている。見晴台に似ており、3階から螺旋階段で上がることができる。さらに、大きな地下室もあり、一端は錬金術の研究室、もう一端は食料、食塩、燃料の倉庫となっていた。