教皇ボニファティウス8世(2)

文字数 1,103文字

教皇ボニファティウス8世についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ローマを本拠にしていたイタリア有数の貴族コロンナ家が新教皇ボニファティウス8世に反感を抱いたのは、当初ボニファティウスの傲慢さが原因だったとも言われるが、アラゴン派に属していた彼らは教皇のシチリア政策にも反対していた。
アラゴンにとってはコロンナ家が味方でボニファティウス8世は敵ですね。
そこで、前教皇退位の経緯に着目し、退位の合法性に疑問を呈した。もしも、この退任が教会法に違背しているならば、新教皇の正統性が揺らぐことになる。ボニファティウス8世はこれに対し、自らの保身のために前教皇をローマ南東36キロメートルのフモーネ城の牢獄に幽閉した。
幽閉中にケレスティヌス5世は感染症から腫瘍の痛みに苦しみ、10ヶ月後に獄死しました。
随分酷い話ですね。こんな形で前教皇を死に追いやったボニファティウス8世について神はどう思うのでしょうか?
1297年、コロンナ家はアナーニからローマへ移送中の教皇の個人財産を強奪するという実力行使に出た。その品はのちに返却されたが、コロンナ家はその後も「ボニファティウス8世は真の教皇にあらず」との声明文を発し続けたため、教皇はコロンナ当主とその一族を破門とする命令を発し、一族討伐のための「十字軍」を招集した。1298年、コロンナ家は教皇軍に屈したものの、その年のうちに反乱を起こし、やがてフランスへと逃亡した。
コロンナ家もコロンナ家で結構すごいことをやっていますね。
1294年、フランス国王フィリップ4世(端麗王)はガスコーニュやフランドルをめぐってイングランドと対立し、イングランド王エドワード1世に対して戦争を開始したが、長期化したこの戦争で必要となった膨大な戦費を調達するため、フランスではじめて全国的課税を実施し、税は教会にも課せられた。
フィリップ4世が戦費のためにテンプル騎士団の財産にも目を付けたとしたら、お金の問題は本当に人間を狂わせ、良心を奪ってしまうのですね。
しかし、戦費調達のための教会課税は教皇至上主義を掲げるボニファティウス8世にとって承知できないことであった。敬虔なキリスト教徒の国フランスはローマ教皇庁にとって収入源として重要な地位を占めていたため、教会課税は教皇にとって大きな痛手となったのである。
フランスは国が広く土地も豊かだからこそいろいろな争いにも巻き込まれるのです。
ボニファティウス8世は、聖職者への課税を禁止する勅書を発行した。しかし、この時の対立はボニファティウスがフィリップ4世の祖父ルイ9世(聖王)を列聖したことで、それ以上の事態には発展しなかった。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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