ナバラとアラゴンの関係(3)

文字数 1,254文字

ナバラとアラゴンの関係の続きです。作品集には下の写真から入ってください。
1506  Gran peste en la ciudad de Tudela que queda mermada y diezmada, los supervivientes se marchan fuera durante unos meses.
1506年 トゥデラでペストの大流行があり、10人に1人が亡くなった。生き残った者は数か月間市の外に出た。
1507  Muerte de Cesar Borgia en las proximidades de Viana.
1507年 チェーザレ・ボルジアがビアナの近くで戦死する。
1511  Nacimiento de Miguel Servet o Villanueva. Sería bautizado a los pocos días y, muy posiblemente, circuncidad a los ocho días.
1511年 ミゲル・セルベートあるいはヴィラヌエヴァが生まれる。数日のうちに洗礼を受け、8日目に割礼を受けた可能性もある。
この本はミゲル・セルベートがナバラのトゥデラで生まれたとして書かれていますが、彼が生まれた時代はトゥデラでペストが流行したりナバラとアラゴンで戦争があったりと激動の時代でした。
私達の時代、ペストはまだまだ非常に怖ろしい病であった。
だからこそミゲル・セルベートは占星術にこだわり、戦争やペストを予言しようとしたのだと思います。
チェーザレ・ボルジアというのはあの悪名高いボルジア家ですか?
はい、有名なチェーザレ・ボルジアです。
私達の時代、チェーザレ・ボルジアと父のアレクサンドル6世の評判は非常に悪い。
これがチェーザレ・ボルジアの父アレクサンドル6世です。
アレクサンドル6世は聖職者でありながらたくさんの子がいて、さらに若い愛人までいた。チェーザレも妹のルクレツィアと関係を持ったとか、妹の夫や実の弟を殺したとか、とにかく悪い噂がたくさんある。
聖職者でありながらたくさんの子がいるとは・・・そんな男が教皇になったのか。
ルネサンス期の聖職者の腐敗は酷いです。
でも日本ではチェーザレ・ボルジアは漫画になっているので人気は高いです。私は漫画での学生時代のイメージが強いので、いきなりナバラで戦死したと書いてあってびっくりしましたが、確かにチェーザレはナバラ王の妹と結婚していて、捕まって脱獄した後は義兄のナバラ王を頼り、一緒に戦ってナバラで戦死しています。
ボルジア家は1503年のアレクサンドル6世の死後急速に没落します。次の教皇ピウス3世は1か月弱で亡くなり、その次のユリウス2世は最大の敵でした。結局チェーザレはユリウス2世に裏切られ捕まってしまうのです。
この時代の教皇は信じられないことをしている。
教皇の争い、国の争い、宗教の対立、様々な争いのあった時代です。そしてナバラとアラゴンの関係は日本の歴史にも大きく関わってきます。

 


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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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