スペイン語で読むアラゴン5代目の王ラミロ2世(3)

文字数 1,891文字

いよいよスペイン語で読むパネルシリーズ、ラミロ2世のパネルの下に書いてあった『ウエスカの鐘』についての部分です。
ここはもう絶対ラミロ2世本人に読んで欲しいです。ラミロ2世がすごく気にしてこだわって亡霊になった大きな原因がこの『ウエスカの鐘』です。
正直言って、私もこのスペイン語のパネル、写真に撮っただけできちんと読んではいませんでした。やっぱり何が書いてあるか、怖かったのだと思います。
作品集には下のパネルから入ってください。
La leyenda de la campana de Huesca
ウエスカの鐘の伝説
Según cuenta la Crónica de San Juan de la Peña del siglo ⅩⅣ, reinado Ramiro el Monje en Aragón (S. ⅩⅡ) habia algunos nobles que se mofaban de él y no acataban sus ordenes, el rey ante la situación mandó un mensajero al monasterio de San Ponce de Tomeras, para pedir consejo a su antiguo maestro, el abad.
サン・フアン・デ・ラ・ペーニョの14世紀の年代記によると、アラゴンの修道士王ラミロ(12世紀)は何人かの貴族が彼をあざけり、命令を守らない状況を前にして、昔の師が修道院長をしているサン・ポンセ・デ・トメラス修道院に使者を送って助言を求めた。
Este, si mediar palabra, condujo al mensajero al huerto y con un cuchillo, fue cortando las coles que más sobresalian, las más altas, y le dijo "ve y cuéntale al rey lo que has visto".
そこで使者が王の言葉を伝えると、修道院長は使者を菜園に連れて行き、ナイフを使って飛び出したり大きくなり過ぎているキャベツを切ってこう言った、「これを見て、見たことを王に伝えなさい」
Ramiro entendió el mensaje de su maestro y convocó a los nobles que se oponian a su gobíerno, diciéndoles que iba a hacer una campana que se oyese en todo el reino, uno a uno les fue cortando la cabeza, restableciendo la paz.
ラミロは使者が伝えた師の助言を理解し、王の統治に反対した貴族達を招集し、彼らに国中に音が聞こえる鐘を作ると言い、1人ずつ首を切って、国の秩序を取り戻した。
En las distintas versiones de la leyenda aparecen otros detalles.
この伝説は細かい点で別の解釈も見られる。
Pero hay un hecho comprobado por los histriadores que ocurrió durante el reinado de RamiroⅡ que puede ser la misma, el rey ajustició a siete nobles aragoneses que rompieron una tregaua que había establecido con los almorávides.
だが、歴史学者によってラミロ2世の統治した時代に似たような事件があったことは立証されている。王はムラビート朝と結んだ休戦協定を壊した7人のアラゴン人貴族を処刑した。
La verdad es que "La Campana de Huesca" no sólo se oyó en el reino aragonés, sino que traspasó las fronteras de toda España.
実際、『ウエスカの鐘』の伝説はアラゴン王国だけでなく、国境を越えてスペイン全土に伝わっている。
遠い昔の記憶をうっすらと思い出した。そういうことだったのか!
スペイン語のパネルを実際に読んでみて驚きました。詳しくはまた次回で話題にします。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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