異端審問(3)

文字数 1,347文字

異端審問の部分の続きです。作品集には下の写真から入ってください。
Cuando había una cierta cantidad de condenados por la Inquisición, se celebraban los llamados "Autos de Fe".
異端審問所で判決を受けた者がある程度の人数になると『アウトス・デ・フェ(異端の判決を受けた者たち』と呼ばれた儀式が行われた。
Eran ceremonias que generalmente se celebran coincidiendo con fiestas religiosas importantes.
それらは普通重要な宗教の祭りと一緒に行われていた。
Los asistentes a las mismas tenían 40 días de indulgencias.
参加者には同じように40日間の贖罪の日が与えられた。
Los "Autos de Fe" duraban un día entero, desde la mañana hasta la noche y se hacián con gran pompa y boato.
『アウトス・デ・フェ』は朝から晩まで丸1日続き、非常に贅沢で見栄を張った祭りでもあった。
Los balcones de la Plaza Mayor de Madrid se repartían como se solía hacer para las fiestas de los toros.
マドリッドのマヨール広場が見えるバルコニーには、この祭りを高見の見物しようとする人で、いつもいっぱいになっていた。
僕が生まれたのは1518年で15歳になった今は1533年、ルターの宗教改革が始まったのが1517年で、ローマ略奪は1527年、スペイン王カルロス1世(皇帝としてはカール5世)の戴冠式があったのは1530年です。
私達は地方の修道院に住んでいたから異端者の処刑を直接目にすることは少なかったが、激動の時代にこうしたことは頻繁に行われていた。
お祭りや宗教行事と一緒に異端者の裁判や処刑も行うなんて酷いですね。人が殺されるのをショーとして見て楽しむなんて、まるで古代ローマのコロッセオのようです。
十字軍も異端審問も宗教的目的以外に現世利益が加わったからより残酷になった。十字軍なら豊かな土地が手に入り、異端審問は裁判の関係者が没収した財産を手に入れる、こうしたシステムがキリスト教徒を悪魔にしてしまった。
キリスト教徒は古代ローマでは酷い迫害を受けたのに今度は迫害する側になっていますね。
キリスト教はローマで公認されてから、政治的に利用され、歪められてしまった。キリスト教徒は都合のいいように神の教えとキリストの言葉を解釈した。そしてキリスト教は古代ローマを再現するようになった。
そしてコロッセオのように異端者の処刑が祭りの余興のようにされたのですか。
キリスト教は政治に利用され続け、私達が生きた時代にはもう原型をとどめなくなっていたのかもしれない。
異端審問の制度は裁判の関係者が儲かること、宗教行事や祭りの時に処刑を行ったことでますます強固なものになってしまいました。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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