トマス・ミュンツァー(2)

文字数 978文字

トマス・ミュンツァーについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
1524年、西南ドイツに波及した農民一揆に呼応して、ミュンツァーは支持者たちに民衆を圧迫する暴力を倒壊しつつある、世界の変化が近づいていると告げた。
農民一揆があったということは、それだけ生活が苦しくて、だからこそ世界が変わることを期待したのだと思います。
アラゴンではこのような農民一揆はあまりなかったです。アラゴンも内陸部は雨が少なくて農民は貧しいです。でも教会や修道院を中心に昔からのキリスト教の信仰と慎ましい生活を守り続けたから、支配者を恨んで暴力に発展するということにはならなかったです。
テューリンゲン地方のミュールハウゼン市に行き、その地の民主主義者ハインリッヒ・プファイファーと結んで秘密結社を作り、新政府の樹立をはかったが、ルターの書簡が市におくられて彼ら2人は説教を禁じられた。
ルターは2人を警戒したわけですね。
ルターに対する公開討論を望んでニュルンベルクへ赴き、その後ドイツとスイスの国境でドイツ農民戦争の最初の兆しを目撃した。南ドイツに滞在して旧約聖書に基づいた農業改革について説教し、反乱はもはや猶予されるべきでないとの信念を固めた。
時代の状況と重なってどんどん過激になっているようです。
テューリンゲンとマンスフェルトで革命を組織するためにミュールハウゼンに戻るが、ザクセン・ブラウンシュヴァイク・ヘッセン諸侯の連合軍に敗れ(フランケンハウゼンの戦い)、捕らわれてプファイファーとともに斬首された。
フス戦争は傭兵の経験がある者が中心になっていたから長い間続いた。だが、ミュンツァーは実戦の経験がなく理論だけで、戦いに強い者を仲間に入れてもいなく農民ばかりであった。これでは経験豊富な諸侯の軍隊にはかなわないであろう。
ミュンツァーは宗教改革の最左翼、ルターの穏健派に対し過激派を代表した神学者である。聖書研究にとどまらず、聖書の言葉を階級闘争に翻訳し、農民大衆を理想社会建設へ導こうとした。

彼は体躯矮小にして、顔は浅黒く、髪は黒く、眼は炎のごとく、弁舌は粗野で民衆的かつ熱烈、内的衝動にしたがって行動し、組織の人というよりは独立不羈・傍若無人の人柄といわれる。

こういう人は自分1人で神学の理論を極めるのはよくても、組織の中心になって改革を行うのは難しいと思います。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色