初代マリ伯爵ジェームズ・ステュアート(3)

文字数 950文字

初代マリ伯爵ジェームズ・ステュアートについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
1567年2月10日の夜中、ダーンリー卿は療養先のカーク・オ・フィールドで暗殺された。マリ伯は前日の2月9日の夜、メアリーやボスウェル伯やハントリー伯たちと、諸島の司教のパーティーに出席するはずだったが、直前になって妻の流産を理由に姿を消している。本当に妻が流産し、彼が妻の側に行ったのかどうかは明らかではない。
マリ伯はいろいろな事件に関係がありそうです。
1567年4月23日にボスウェル伯によるメアリー誘拐事件が起こり、5月15日に2人は結婚した。しかし6月5日には反ボスウェル派の貴族たちの反乱が起こった。メアリーたちは260人の軍勢を率いて反乱軍と戦闘を開始したが、6月15日にはエディンバラ東部の町カーバリー・ヒルで、ボスウェル伯の自由な行動を約束するという条件で、2人は反乱軍に投降した。しかしこの時の使者、フランス大使デュ・クロはすでに反乱者たちと内通しており、わざと交渉を長引かせたという説がある。
貴族の反乱は歴史の流れを大きく変えてしまうこともあるのですね。僕は歴史の勉強でアラゴン王ラミロ2世について習い、『ウエスカの鐘』の話を聞いた時に怖ろしくて夢でうなされました。反乱を起こした貴族の首を刎ね、その首を鐘のように高く積み上げたというのですから。でもラミロ2世がそのような厳しい態度を見せたことで反乱はなくなり、アラゴン王国は滅亡の危機から救われたのだと今は思っています。
7月26日、ロッホリーヴン城に幽閉されたメアリーの元へ数名の貴族がやってきた。彼らは、息子ジェームズ王子(スコットランドとイングランドの王ジェームズ1世)のために退位すること、ジェームズの教育を数名の貴族に任せること、マリ伯を摂政に任命すること、という3つの条件が記された文書に署名を要求した。彼らの一人、リッチオ殺害の実行犯の実行犯の一人だったルースベンに、署名しないと命の保証はしないと脅迫され無理やり署名させられ、メアリーは退位した。
メアリーの異母兄であるマリ伯がリッチオの殺害やダーンリー卿の死に関わっている可能性があり、さらに貴族の反乱で重要な立場にいて自分が有利になるようにしていたということに驚きました。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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