フルドリッヒ・ツヴィングリ(5)

文字数 992文字

フルドリッヒ・ツヴィングリについての続きです。作品集は下の画像から入って下さい。
チューリッヒに始まったプロテスタンティズムの波及はスイス諸州間の対立をもたらすことになった。

当初、対立関係を話し合いによって解消しようという努力が行われた。カトリック側の森林五州とフリブール州の呼びかけでバーデンに当事者たちが集まり、対話を行った。ツヴィングリ自身は出席しなかったが、カトリックとプロテスタント双方の意を尽くした議論でも問題を解決することはできなかった。討論自体はカトリック側の優勢で終わったが、それとは関係なくバーゼルとベルンで改革が進められた(バーゼルに滞在していたエラスムスはカトリックから離れていく改革を受け入れられず、1529年に同地を去った)

宗教の対立を話し合いで解決しようとしたのはよかったけど、結局バーゼルとベルンでは改革が進められてしまったのですね。
さらに1528年に行われたベルンでの討論会では、プロテスタントの代表が集まって信仰理解について議論を行った。ツヴィングリはルター派との溝を深めたが、スイス盟約団のプロテスタント諸州による同盟「キリスト教ブルフレヒト」の結成という成果を見た。これを危ぶんだカトリック諸州とフリブールは対抗して1529年に「キリスト教連合」を結成した。武力衝突の危険性が高まったが本格的な武力衝突の危機は第一次カッペル和議によってなんとか回避された。
ドイツでもそうでしたが、スイスもまた宗教改革が急速に広がり、政治的な対立や争いになっているようです。
そのころドイツのヘッセン方伯フィリップはカール5世を打倒すべくプロテスタントによる大同盟の結成を構想、ツヴィングリたちも引き入れるため、対立していたツヴィングリとルターを和解させようと考えて会談の場を提供した。1529年10月、ツヴィングリとルターの2人は不承不承ながらマールブルクで対談を行った。しかし聖餐理解において決裂し、会談は物別れに終わった。自らの力を頼むところが多かったツヴィングリは当時チューリッヒとベルンが主導権をとってスイス全域を支配できると考えていた。しかし、同盟者を必要としないツヴィングリの態度を危惧したベルンはチューリッヒから離れた。それでもツヴィングリは意に介さず、カトリック諸州の経済封鎖を行った。
ツヴィングリの考えや行いは宗教者というよりも政治家のようです。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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