アキテーヌ公ギヨーム9世(5)
文字数 762文字
ギヨーム9世の行状の悪さに対して地元の司教から2回も破門を言い渡されているが、1回目などは司教を殺しかけたほどの騒動を生んだ。2度目のトゥールーズ侵略を図った1114年にギヨーム9世は教会の徴税特権侵害で最初の破門を言い渡されたが、ポワティエ司教が破門文を読み上げる最中に司教の髪を掴んで、剣を振りかざして「余を赦免せねばお前を亡き者にするぞ!」と叫んだ。対する司教は落ち着いて破門文を読み上げた後に首を差し出したが、思い直したギヨーム9世は「お前など天国に行かせてなるものか」と剣を鞘に収めてその場は引いたが、司教を捕らえて幽閉し翌1115年に獄死へ追いやった。
同年、フィリッパによりダンジュルーズとの関係が訴えられ再度破門された際、宣告したアングレーム司教にも突っかかったが、「余が副伯夫人を思い切る前に、お前のその御し難い頭を櫛でカールさせろ!」と髪が無い司教に痛烈な皮肉で返し、破門も無視してダンジュルーズとの関係を続けた。