アキテーヌ公ギヨーム9世(5)

文字数 762文字

アキテーヌ公ギヨーム9世についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ギヨーム9世の行状の悪さに対して地元の司教から2回も破門を言い渡されているが、1回目などは司教を殺しかけたほどの騒動を生んだ。2度目のトゥールーズ侵略を図った1114年にギヨーム9世は教会の徴税特権侵害で最初の破門を言い渡されたが、ポワティエ司教が破門文を読み上げる最中に司教の髪を掴んで、剣を振りかざして「余を赦免せねばお前を亡き者にするぞ!」と叫んだ。対する司教は落ち着いて破門文を読み上げた後に首を差し出したが、思い直したギヨーム9世は「お前など天国に行かせてなるものか」と剣を鞘に収めてその場は引いたが、司教を捕らえて幽閉し翌1115年に獄死へ追いやった。
ギヨーム9世は聖職者に対してとんでもないことをしていますね。私達アラゴン王家の者はみんなギヨーム9世の血を引いていますが、先祖が犯した罪によって子孫が罰を受けるということはないのでしょうか?
ギヨーム9世の血はアラゴン王家だけでなくイングランド王家などヨーロッパの主な王家、貴族にも流れていますから、大丈夫だと思います。
同年、フィリッパによりダンジュルーズとの関係が訴えられ再度破門された際、宣告したアングレーム司教にも突っかかったが、「余が副伯夫人を思い切る前に、お前のその御し難い頭を櫛でカールさせろ!」と髪が無い司教に痛烈な皮肉で返し、破門も無視してダンジュルーズとの関係を続けた。
僕たちより前の時代の中世の人間が司教に対してこのような行動を取ったというのは信じられません。
ギヨーム9世の言葉や行動は中世の人ではなく現代人のようです。当時の倫理観や宗教心を無視したことをしていますが、現代のアーティストや有名人などがとんでもないことをしてスキャンダルになるのとよく似ています。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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