カール4世(10)

文字数 1,238文字

カール4世についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
カール4世はパリで養育を受け、若いころにイタリアの文人との交わりを持ったこともあって、5か国語に通じ、フランス語、イタリア語、ドイツ語、チェコ語を自由にあやつり、ラテン語で自伝を著しており、当時のヨーロッパにあって最も教養の高い君主であった。
余の父上フリードリヒ2世は語学の天才で、当時のシチリアで話されていた言語はほとんど理解し、特にギリシャ語とアラビア語が得意だった。
歴史上有名な皇帝はみな語学が得意ですね。
神学と法学には生涯にわたって興味を持ち続け、生活ぶりは質素で、重篤な信仰心を抱いており、該博な古典の知識を有していた。
すみません、私は贅沢をしてアラゴン王国の財政を傾けてしまいました。
カール4世はまた、自身のみならず、金印勅書第31条において、帝国は異なる複数の言語を用いる「諸国民」より構成される国家であるから、選帝侯の後継者たる者は7歳から14歳の間、ドイツ語のほか、ラテン語、イタリア語、チェコ語を習得すべしとの条項を入れた。
この考えは素晴らしいと思います。現代でも独裁政権の国は異なる民族の言葉や文化を抹殺しようとしています。異なる言語を理解することで互いの関係がよくなるのです。
これはカール4世の願望であり、実現には移されなかったが、「国際的君主」「学者王」に導かれたプラハの宮廷にはヨーロッパ各地より学者や芸術家が招かれ、ドイツ・フランス・イタリアの文化が移植されて、当時のヨーロッパにおいて初期人文主義の一中心としての役割を担い、一方ではボヘミア文化が興隆したのであった。
カール4世の時代にボヘミア、プラハは文化や芸術の中心地として栄えたのですね。私もアラゴンをそのような国にしたかったです。
カール4世は、中世後期のローマ皇帝の中でもきわめて個性的な統治を行った支配者であったが、その治世については歴史的評価が分かれている。金印勅書に関しても、これが国王選挙の際に対立王が出現する事態、すなわち諸侯の分裂によって二重選挙となる事態を回避して神聖ローマ帝国に秩序と平穏をもたらしたとして評価する立場と、神聖ローマ帝国における領邦分裂体制の固定を促してしまったと見なす立場がある。
歴史的評価というのは本当に難しいです。
七選帝侯は金印勅書において、帝国を支える柱として、また帝国永続の保障として、領国の不分割及び世俗選帝侯における長子単独相続が定められ、貨幣鋳造権をも含む国王大権が付与された。
そういう細かいことまで定められていたのですね。
選帝侯は、国王選挙のほか年に1回「選帝侯会議」を開き、ある程度の領域的な管掌をも一方で分担しながら帝国全体の政治について審議することになって、帝国はさしあたって国王と選帝侯会議とを2本の柱とする複合帝国として一体的なものとなった。さらに永続性の観点からは、固定的で高い権能を有するそれぞれの選帝侯国を基盤とする選挙帝制というべき国制が打ち立てられた。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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