ブルゴーニュ公フィリップ3世(4)

文字数 1,104文字

ブルゴーニュ公フィリップ3世についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。なお、説明では善良公という言葉がよく出て来るのですが、私はこの人物が善良とは思えないので、今回からはフィリップ3世と書くことにします。
ブルゴーニュ公フィリップ3世はコンピエーニュの包囲戦ではイングランド側で参戦し、配下のリニー伯ジャン2世がジャンヌを捕えてイングランド軍へ引き渡した。
ジャンヌ・ダルクが処刑されたのは1431年5月30日です。
フィリップ3世は1431年12月13日にはフランスと改めて休戦する一方、16日にベッドフォード公がパリで挙行したヘンリー6世のフランス王戴冠式には欠席して一層イングランド離れを進めていった。
ジャンヌ・ダルクを処刑したことで、イングランドのベッドフォード公はもう勝ったも同然と考え、ヘンリー6世の戴冠式まで行ったのでしょうね。
1430年1月にフィリップ3世がベッドフォード公の従妹に当たるイザベル・ド・ポルテュガルと3度目の結婚をしても両者の溝は埋まらず、1432年にアンヌが亡くなり翌1433年にベッドフォード公がジャケット・ド・リュクサンブールと再婚したことで疎遠になっていった。
ベッドフォード公もブルゴーニュ公フィリップ3世も強欲で残忍、自分のことしか考えてない人間ですから利害関係が一致しなければ簡単に離れたり裏切ったりするのでしょう。
他方、ロレーヌ公国に介入しロレーヌ公ルネ・ダンジュー(ヨランドの次男)と争うヴォーデモン伯アントワーヌに味方し、1431年にルネを捕えてディジョンへ幽閉したが短期間で開放している。
ルネ・ダンジューは私の孫です。かわいい孫を幽閉するなんて許せない!ブルゴーニュの一族はアラゴンの敵です!その頃はもうアラゴンはカスティーリャのトラスタマラ家が支配してましたが・・・
1432年にリッシュモンがフランス宮廷に復帰、1433年にリッシュモンと対立したラ・トレモイユが追放されるとフランスはブルゴーニュとの和睦に傾き、フィリップ3世もこれに応じ1434年12月から1435年2月にかけてヌヴェールで交渉して1429年の予備交渉で決めた和睦条件を調整、7月からイングランドも加えてアラスで行われた講和会議でイングランドが離脱すると、フランス・ブルゴーニュ間で交渉が纏まり、9月21日にアラスの和約でフランス王家と講和した。これにより、百年戦争はフランスの勝利へと向かうことになる。なおベッドフォード公は和約の1週間前の9月14日に死去している。
なんかモヤモヤしますが、フランスはブルゴーニュと和約を結ぶことでイングランドとの戦いでは勝利に向かうのですね。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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