ナバラ王カルロス3世(2)

文字数 1,120文字

ナバラ王カルロス3世についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
カルロス3世は、息子が夭折したため長女のブランカ(後のブランカ1世)を後継者に定め、結婚相手にアラゴン王子フアン(後のフアン2世)を選んだ。
ブランカは最初私の弟マルティンの子でシチリア王になっていたマルティーノ1世と結婚していました。2人の間に生まれたマルティーノはシチリアとナバラ、そしてアラゴンの王位も継ぐことになっていましたが夭逝、その後マルティーノ1世と弟のマルティンも亡くなり、アラゴン王の後継者がいなくなり、カスペの妥協で王が決められることになりました。
長女ブランカとアラゴン王子フアンは1419年に結婚、間に生まれた孫カルロスにビアナ公位を与えて夫妻の王位継承者に決める一方、フアンには結婚の条件として家臣はナバラ人のみ、勝手にナバラの土地を配分することを禁じている。
カルロス3世は娘婿のフアンをあんまり信用していなくて孫のカルロスにナバラ王位を継がせたかったのですよね。同じカルロスの名前を与えて、カルロス4世として即位して欲しかった、でもそうはなりませんでした。
1425年、カルロス3世は64歳で死去。ブランカ1世・フアン夫妻がナバラ王位を継いだ。しかし、1441年にブランカ1世が死去すると、遺言でビアナ公カルロスをナバラ王位継承者に指名したが、フアンはこれに反対してカルロスに王位を与えず、自らが単独でナバラを統治することを決めたため、反発したカルロスが反乱を起こし、父子の深刻な対立でナバラ内戦が勃発した。
本当に酷い話です。
この後の出来事は前に書いたカルロス・デ・ビアナ、ブランカ1世、ナバラの王位継承の話につながります。
カルロス3世は1375年にカスティーリャ王エンリケ2世の娘エレオノールと結婚し、6女と2男をもうけたが、男子はいずれも夭逝した。

・ブランシュ(ブランカ、1385年ー1441年)ナバラ女王ブランカ1世、アラゴン王子フアン(後のフアン2世)と結婚。

・ジャンヌ(ファナ、1386年ー1413年)1402年にフォア伯ジャン1世と結婚。

・マリー(マリア、1388年ー1425年)

・マルグリット(マルガリータ、1390年ー1425年)

・ベアトリス(1392年-1415年)1406年にラ・マルシュ伯ジャック2世と結婚。

・イザベル(イサベル、1395年ー1435年)1419年にアルマニャック伯ジャン4世と結婚。

・シャルル(カルロス、1397年ー1402年)ビアナ公。

・ルイ(ルイス、1402年)ビアナ公

生まれた子が夭逝するというのは本当に悲しいことです。
次回からカルロス2世の娘でカルロス3世の妹であるジャンヌについて紹介します。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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