ウスタシュ3世(4)

文字数 823文字

ウスタシュ3世についての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ゴドフロワとボードゥアンの2人は聖地に領土を得たためこの地に残ったものの、ウスタシュ3世は母国を統治するために帰還した。十字軍遠征でのウスタシュの活躍を示すために、ブローニュで鋳造された銀貨の表面には、エルサレム城壁の上に立つライオンの像が彫刻されている。
ウスタシュ3世はエルサレムで市民の虐殺をしました。それでも故郷ブローニュでは十字軍の英雄として讃えられたのですね。
1118年、ゴドフロワの後を継いでエルサレム王に即位していた弟のボードゥアン1世が崩御し、先王の兄であるウスタシュ3世に次期エルサレム王位が提案された。ウスタシュは初めは関心を示さなかったものの、最終的に説得を受けてエルサレム王への即位を受け入れた。そしてウスタシュ3世は再びエルサレムに向けて出発した。しかし、彼の一行がプーリャ地方に差し掛かったころ、ウスタシュ3世の縁戚であるボードゥアン・ド・ブールがエルサレム王に即位したという報告を受けたウスタシュは、ブローニュに再帰還した。
結局エルサレム王位はウスタシュ3世、ゴドフロワ、ボードゥアン1世の3兄弟ではなく、別の者の子孫が受け継いでいくことになるのですね。
ブローニュに戻ったウスタシュはリュミリーにクリュニー会派の修道院を設立し、この修道院にて修道士として余生を過ごした。そして1125年ごろに生涯を閉じた。
なぜ最後に突然修道士になってしまうのか、余には全く理解できない。
ウスタシュ3世の死により、ブローニュ伯国は彼の娘のマティルデに継承された。のちに彼女はモルテン伯エティエンヌと結婚したため、ブローニュ伯はマティルダとエティエンヌの2人に引き継がれることになった。
ウスタシュ3世はエルサレム王位を継ぐことはありませんでしたが、娘のマティルドはイングランドの歴史に大きな影響を与えています。次回からマティルド・ド・ブローニュについて調べてみます。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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