マティルド・ド・ブローニュ(1)
文字数 901文字
ブローニュ伯ウスタシュ3世の娘としてブローニュで生まれた。母メアリーはスコットランド王マルカム3世と王妃マーガレットの娘で、イングランド王ヘンリー1世の王妃マティルダとは姉妹であった。つまりマティルドはモード皇后(マティルダ)の母方の従姉妹であった(夫スティーブンはモードの父方の従兄である。また、父方の叔父に第1回十字軍の指導者であったゴドフロワ・ド・ブイヨンおよびエルサレム王ボードゥアン1世がいる。
1125年にヘンリー1世の計らいでブロワ伯エティエンヌ2世の息子エティエンヌ、後のイングランド王スティーブンと結婚した。前後してウスタシュ3世が死去しており、マティルドは夫と共にブローニュ伯となった。
スティーブンは戦士としては勇敢だが性格が弱く優柔不断で、為政者としての能力に欠けるとの評判だが、ロンドン市民に受け入れられたマティルドは淑やかで美しく女性の魅力に溢れるだけでなく、騎士顔負けの勇気と決断力の持ち主で夫を支えた。