ウスタシュ3世(1)
文字数 801文字
ウスタシュ3世(1050年ごろ~1125年ごろ)は、11世紀~12世紀にかけて西ヨーロッパで活躍したブローニュ伯(在位1087年~1125年)である。1087年に父親ウスタシュ2世の後を継いでブローニュ伯に即位した彼は、弟のゴドフロワ・ド・ブイヨンやボードゥアン(1世)とともに第1回十字軍に参加し、ニカイア攻防戦・ドリュラエウムの戦い・エルサレム攻囲戦などの数々の戦役で活躍した。
ゴドフロワの跡を継いだボードゥアン1世の没後、ウスタシュ3世はエルサレム王への即位を求められていたとされる。ただ聖地へ向かう途中、親戚のボードゥアン(2世)がウスタシュ3世を差し置いてエルサレム王に即位したという報告を受け、ブローニュに帰還した。そしてリュミリーにクリュニー派の修道院を設立し、その地で修道士として余生を過ごした。1125年、修道士として生涯を終えた。