ジャン・ド・ブルゴーニュ
文字数 1,545文字
シャルル・ド・ブルゴーニュの弟ジャン・ド・ブルゴーニュについて紹介します。作品集は下の画像から入ってください。
金羊毛騎士の正装をしたヌヴェール伯ジャンと書いてありました。
ジャン・ド・ブルゴーニュ（1415年ー1491年）は中世フランスの貴族、王家傍系のヴァロワ＝ブルゴーニュ家の一員。エタンプ伯（在位1416年ー1421年）、ヌヴェール伯およびルテル伯（在位1464年ー1491年）、ウー伯（在位1472年ー1491年）
ブルゴーニュ公フィリップ2世（豪胆公）の末息子であるヌヴェール伯およびルテル伯フィリップと、その2番目の妻でウー伯フィリップの娘であるボンヌ・ダルトワの間の次男として生まれた。誕生後間もなくアジャンクールの戦いで父が戦死した。父の所領は兄シャルルが全て相続したため、ジャンは母方の曾祖父にあたるベリー公ジャンからエタンプ伯領を遺贈されることになった。
領土が少なくなると兄弟順で相続がかなり違ってくるのですね。
しかし1416年にベリー公が死ぬと、フランス王家はジャンによるエタンプの相続を認めず、1421年に伯領をブルターニュ公ジャン4世の息子リシャールに与えた。しかしジャンはエタンプ伯の称号を名乗り続けた。
相続というのは難しいですね。
ジャンは従兄で継父でもあるブルゴーニュ公フィリップ3世（善良公）に軍人として仕え、ピカルディー（1434年）、カレー（1436年）、ルクセンブルク（1443年）、フランドル（1453年）などで戦った。
兄シャルルと違って彼はずっとブルゴーニュ公フィリップ3世に仕えていたのですね。
しかしその息子シャルル（突進公）とは仲が悪く、彼を見捨ててルイ11世王の下に走った。このため1456年に金羊毛騎士団の騎士に叙任されていたが、1468年に騎士団から除名されている。
父の代に仕えていたのに子の代になって離れるなんて、よっぽど性格が悪かったのですよ。ブルゴーニュ公はフィリップ2世（豪胆公）、ジャン1世（無怖公）、フィリップ3世（善良公）、シャルル（突進公）と善良公以外はとんでもないあだ名がついています。
1464年に嫡子のない兄シャルルからヌヴェールおよびルテル伯領を相続した。1465年、ル・テメレール（突進公）を指導者とする公益同盟と戦うルイ11世を支援した。
ルイ11世は私の義理の孫シャルル7世の子です。父シャルル7世と対立していましたが・・・
1472年、母方の伯父シャルル・ダルトワからウー伯領を相続した。1477年、ル・テメレール（突進公）にウー伯領を売却しようとしたが、ル・テメレールが戦死したため実現しなかった。息子が夭折したため、ヌヴェールとウーの２つの伯領は長女のクレーフェ公爵夫人エリザベートの次男アンジェルベールが相続人となった。ルテル伯領は次女シャルロットが継いだ。
最終的にかなりの領土を相続していますね。
1435年にアミアンにおいてジャクリーヌ・ダリー（1470年没）と最初の結婚をし、間に2人の子女をもうけた。
・エリザベート（1439年ー1481年）1465年、クレーフェ＝マルク公ヨハン1世と結婚
・フィリップ（1446年ー1452年）
1471年8月30日にジャン2世・ド・ブロスとパンティエーヴル女伯ニコル・ド・シャティヨンの間の娘ポーリーヌ（1450年ー1479年）と再婚し、間に娘を1人もうけた。
・シャルロット（1472年ー1500年）1480年、オルヴァル領主ジャン・ダルブレと結婚
1480年5月11日に次女の夫ジャン・ダルブレ（1454年ー1521年）と3度目の結婚をしたが、間に子女はなかった。
この他、何人かの妾との間に4人の庶出の息子をもうけている。
次回からブルゴーニュ公シャルルについて紹介します。
