異端審問(7)

文字数 1,004文字

異端審問についての話の続きです。作品集には下の写真から入ってください。
En España el inquisidor mas destacado fue el converso Fray Tomás de Torquemada
スペインの異端審問官で最も有名なのは改宗したユダヤ人であるフライ・トマス・デ・トルケマダであり、
y en Francia el gran inquisidor Mathieu Ory señalaba,
フランスのマテウ・オライは次のように言っている、
"La Escritura dice que no se debe permitir vivir a las brujas, y los herejes son brujas espirituales.
聖書には魔女や異端者が生きるのを許してはいけないと書いてある。
La ley natural enseña que es lícito amputar un miembro corrompido".
自然も腐った手足は切り落とすのが正しいと教えている。
改宗したユダヤ教徒やイスラム教徒が異端審問官になることもあるのですか?
そういうこともあるかもしれない。異端審問官になって他の者を迫害することで自分の身を守ろうとしたのだろう。
なんか酷い話ですよね。仲間を裏切れば命は助けるみたいな。
聖書の記述からも魔女や異端者は殺してもいいという部分を見つけている。聖書が書かれた時代と16世紀では社会状況は大きく変わっているのに、聖書にも書いてあるということだけで虐殺が正しいことのように思われてしまう。
僕たちの時代に異端審問に反対した人はいないのですか?
同じ時代に生きている者が認められている制度を批判するのは非常に難しい。特に異端審問のようなものは下手に批判すれば自分が疑われて殺されてしまう。
だから酷い制度であっても誰も批判しないで時代を越えて続いたのですね。
私は様々な書物を読んだからキリスト教徒の残虐行為は気になっていた。だが殺されるのは怖いから、自分の考えをまとめて発表することはなかった。
僕たちの時代は異端審問で苦しめられた人がたくさんいます。だからきっとそうした制度を止めようと考えた人もいたはずです。表面には出ていなくても・・・
歴史は勝った側、支配した側を中心に書かれるので、そうでない人の考えは知られないままになってしまいます。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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