マルティン・ルター(14)

文字数 1,020文字

マルティン・ルターについての続きです。作品集は下の画像から入ってください。
ルターは、ドイツ主義的な見解を持っていた。ルターは、教皇がドイツ人を利用して第二のローマ帝国を築いたが、その名を持っているのはドイツ人であり、神はこの帝国(神聖ローマ帝国)がドイツのキリスト教徒の王によって統治されることを望んでいると『ドイツ国民のキリスト教貴族に与う』(1520年)で述べたり、1521年に「私はドイツ人のために生まれた」と述べるなどドイツ人の国民意識に立った発言を繰り返した。
ルターのこのような思想はかなり危険ではないかと思います。
1532年には「ドイツほど軽蔑されている民族はない」としてイタリア、フランス、イギリスはドイツをあざけっていると述べている。

また晩年のルターは無敵の常備軍を持った統一ドイツ帝国を夢見ていた。

ルターはドイツ人の国民意識を煽ることでプロテスタントの信者を増やしているように思います。民族の統一という理想を掲げ、敵をはっきりさせるほど人間は盲目的に従いやすくなります。でもそれは神やキリストの考えとは大きく違います。
ルターは反ユダヤ的主張を持っていた。

初期のルターは、ユダヤ教徒を反教皇運動の援軍とみなして、ユダヤ人はイエスと同じ血統であると主張して、ローマ・カトリックの反ユダヤ主義に抗議した。ヴォルムス国会の期間中にユダヤ人と討論したルターは、1523年に『イエスはユダヤ人として生まれた』などの小冊子を著して、愚者とうすのろのロバの教皇党たちが、ユダヤ人にひどい振る舞いをしてきたため、心正しきキリスト者はいっそユダヤ人になりたいほどだ、と述べたり、ユダヤ人は主と同族血統であるから、ユダヤ人はメシアであるイエスに敬意を表明し、キリストを神の子として認めるよう改宗を勧めた。

ルターは最初はカトリックを批判するために『イエスはユダヤ人として生まれた』という小冊子を書いたり、ユダヤ人に改宗を勧めたりしていますが、改宗がうまくいかないと今度は反ユダヤ主義の思想を持つようになりました。カトリックを批判するためにユダヤ人を味方にし、改宗がうまくいかないと今度は憎しみを抱くようになります。きわめてわがままで自分勝手な考えですが、宗教改革者の意見、つまり神の考えと多くの人が見做した時、それは怖ろしい思想へと変化し、その結果多くのユダヤ人が虐殺されました。宗教改革者の言葉に多くの人が従い、悪魔のようになってしまうのです。
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登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

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