異端審問(5)
文字数 1,661文字
Con la aparición del protestantismo, la persecución alcanzó también a los seguidores de las ideas de Lutero,
pero luteranos y calvinistas también tuvieron su propia inquisición, tan rigurosa o más que la de Roma y la ejercieron con la misma crueldad.
余の父上サンチョ・ラミレス王も宗教を政治に利用した。生まれたばかりの小さな国アラゴンを大きな国にして国民の気持ちをまとめるためにも、キリスト教の制度を整えることが必要だった。だが、父上が整えた国の制度は余の時代で1度崩れた。信仰心は深まっても王に力がなければ貴族たちは王を馬鹿にして反乱を起こした。だから余は『ウエスカの鐘』の粛清を行った。
ラミロ2世の前でこんなこと言うのは悪いけど、『ウエスカの鐘』の効果は絶大でした。それからは貴族も王を怖れて反乱を起こさなかったし、ペトロニーラと結婚したバルセロナ伯だってラミロ2世が怖いからきちんと約束を守ったのだと思います。人を支配するには恐怖を与えるのが1番です。
人を支配する時、残酷さは有効な武器になる。だが、神は本当にそんなことを望んだのだろうか。人間は互いに争って殺し合い、正しい者だけが生き残ればいい、そう考えたわけではない。だからこそ神はイエス・キリストを通して残酷さで支配する世界を変えようとした。それなのに人間は、神の言葉を都合のいいように解釈して残酷になってしまった。
そんなことはわかっている。だから私は生きている時は自分の考えをまとめたり宗教批判をすることはしないで、修道院長として生涯を全うした。だが私はいつか私の疑問を受け継ぎその考えを発展させてくれる者が生まれるのではないかと、ずっと地上に残り続けた。
ああもったいない。そなたは徳の高い修道士として人生を全うし、天国へ行く条件を満たしていながら地上に残ったのか。ここに集まる余の子孫は様々な事情があって天国に行くことができず、亡霊となってさまよっている者ばかりなのに・・・