アラゴンの王女コンスタンサ

文字数 751文字

今日は2000字小説に新しく『アラゴンの王女コンスタンサ』を投稿しました。写真を押して作品のページに入ってください。
余のひ孫になる
いや、余の妹と言った方がわかりやすい。
余の母上である。
つまり今回小説のタイトルになったアラゴンの王女コンスタンサはラミロ2世のひ孫で、ペドロ2世の妹で、ハインリヒ7世の母になります。
ハインリヒ7世は余の甥になるわけだ。
そういうことです。
今回も邪悪な叔父が王位を簒奪するという話が出て来たけど、邪悪な叔父ってそんなに多いのかな?
それはもう歴史の中で邪悪な叔父が王位を奪うという話はいくらでもあります。歴史に登場する実話だけでなく、戯曲やファンタジーの中にも出てきます。
そういうヤツが多いから、余のような末弟の王子は権力から遠ざけられてすぐに修道院に入れられてしまう。まだ何もしていないのに・・・
僕はハインリヒ7世のお母さん、王妃様の悲しみを知って驚いた。
余も同じ気持ちだ。途中で涙が止まらなくなり何度「母上!」と叫びそうになったか。
まさか正体を明かしてはいないだろうな。
大丈夫です。ハインリヒ7世が嘘をつくのがうまくてびっくりしました。
余もまた権力闘争の中で生きてきた。あれぐらいのことはすぐに言える。
余にはたくさんの弟と妹がいたが、コンスタンサが最も不幸だったかもしれない。
確かにそうだ。最初の子だけでなく、2番目の子まであのようなことになってしまって・・・ハインリヒ7世の反乱前に亡くなったのがせめてもの救いかもしれない。
僕は歴史の中で有名ではなくてもいろいろな思いを抱えて生きた人がいるということがよくわかりました。僕が歴史について本を書くなら、そうした思いを掬いたいです。
フェリペ、うまくまとめているな。
今日は小説を書いて作者が疲れているので、ここで終わりにします。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

ラミロ2世。アラゴンの王様だったがいろいろあって今は亡霊となっている

ペトロニーラ。アラゴン女王の名前を使っているがただの主婦。小説家になりたいと思っている。

フェリペ、16世紀のスペインの修道院で暮らすユダヤ人の少年。父親に捨てられて心を閉ざしていたが、ニコラス医師の指導で本来の明るさを取り戻す。まじめで勉強熱心。

ニコラス医師。修道院内の病院の医師で、孤児たちに勉強も教える。心を閉ざしていたフェリペを気にかけ、特別にラテン語や歴史、医学の基礎なども教える。

フアン1世。不真面目王と呼ばれ業績を残さずに死んだが、娘のヨランド・ダラゴンが勝利王シャルル7世を支えている。

ハインリヒ7世。皇帝フリードリヒ2世の長男でアラゴンの血も引いている。父と対立して反乱を起こし降伏して目を潰され。幽閉されて悲劇的な人生の幕を閉じる。

ペドロ2世。ラミロ2世のひ孫でレコンキスタの英雄。戦闘能力はかなり高く、ファンタジー映画やゲームの中では主要キャラになるタイプだが、なぜか小説の中で影が薄い。

ビューワー設定

背景色
  • 生成り
  • 水色