溺れる者の藁

エピソード文字数 262文字

 なぜ起きるのだろう
 なにも待ってなどいないのに
 なぜ眠るのだろう
 明日が来てほしくなどないのに

 それを言うならば
 なぜ
 生きるのだろう
 そう問うのと同じだ
 疑問はいくらでも細分化できるが
 根はこの問いに集約される

 なぜ
 詩を書くのだろう
 詩は問いでもあり
 答えでもあるが
 説明不能な言葉を用いるがために
 説明不能な問いと答えになる
 それでも
 説明不能な生存なるものに
 わずかなりとも触れようとして
 詩を必要とする人間がいる
 溺れる者の藁
 それが詩
 死ぬときにもつかんでいたい
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