時間の虜囚

エピソード文字数 231文字

 人がみなそれぞれの時間を背負っているのは
 瞠目すべきことだ
 子どもの獣のように素早い身のこなしには
 羽毛のような時間の軽さが含まれている
 五十男の重石のように横たわる姿には
 歳月の瓦礫が積み重なっている
 老婆の表情に少女のような輝きを見出だしたときの目まい
 やつれた少年の身ぶりに剥き出しの老いを感じたときの動揺
 時間の螺旋は不可思議なねじれを見せる
 肉体は時間の虜囚だけど
 精神は小鳥のように格子窓の外に佇んで
 ときに肉体の脱獄を手伝う
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