もうひとつの季節

文字数 172文字

 春と夏と秋と冬
 ぼくの信じる
 四つの季節
 でも本当は
 季節にはもうひとつの(かお)がある

 暑くもなく寒くもなく
 暖かくもなく涼しくもない
 桃の節句も七夕も
 お彼岸も追儺(ついな)も見当たらない
 ぼくが生まれたのはその季節
 ぼくが死ぬのもその季節

 四季の花々は()してしまって
 死季の七草(ななくさ)に殉じよう
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み