そんな読者

文字数 254文字

 もしも不可解な変死を遂げたら
 警察に調べられて
 この詩集も読まれたりするのだろうか
 こんなクソ長い詩集を読まさせられるのは
 さぞかし面倒くさい作業だろうが
 そんな読者を想定してみると
 笑えるような気がする
 とはいえ人はまいにち死んでるし
 警察も忙しいだろうから
 変死した人間が詩を書いていても
 だからどうしたということになりそうだ
 詩を読んでもらうために
 変死する予定なんてないけれど
 自分の死を想像するのは
 いまやこころの慰めともいえるので
 そんな読者が頭に浮かんだりもする
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