われわれの遊び
文字数 242文字
われわれは遊んでいる
時に人死にを出しながら
時に無意味をかこちながら
ひたすらに遊びつづけている
われわれの遊びには独自の神学があり歴史がある
根拠はない
遊びの発端はささいな気まぐれによる
移り気な恋情よりも浮薄な足どりで歩む
われわれは遊ばれてもいる
コップに閉じこめた蠅を眺めるような視線をもつ
硝子の向こう側のだれかによって
鏡面の薄膜をのりこえた指先によって
われわれの遊び
弦の震え
その音色
眠らないわれわれの夜想曲
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