あの輝き
文字数 243文字
死に沈むたびに
浮かび上がろうともがくある力
純一なる結晶
魂の核が
無を峻拒する
その一刹那
人間を不滅たらしめると信じるあの輝き
なぜ死を選ぼうとするたびに
砕けても砕けても砕けきれない夢が
こころの奥底を燃やすのか
夜の火影
潮のような芝草が
風ではないなにかで揺れている
ぼくはまだ生きていた
生きていた
空の一点から見つめられて
ぼくはまだ生きていた
生きていた
予感の葦が身内をつらぬいて
解き放たれるべき感情を名づけていた
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