死ぬ

文字数 220文字

 死ぬ
 ときにその事実が
 背骨を這い上がって現在が霞む
 死ぬ
 必ず
 例外はない
 逃れられない
 死ぬ
 ときにその事実が
 他人を見るのを辛くさせる
 死ぬ
 自分だけではなく
 みんなも
 自分が死んだらすべて消えるなら
 みんなが死のうが死ぬまいが
 まったく関係ないのではないか
 しかし死ぬのが自分だけで
 みんなは死なないというのであれば
 それほど哀しくはない気がする
 自分も死ぬしみんなも死ぬから
 死ぬ
 ときにその事実が
 たまらなく哀しく思えてしまう
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