死に甘える

エピソード文字数 333文字

 不思議なくらいに人生がどうでもいいぼくは
 苦痛なしならいつでも来てほしいと願うくらいに死に甘えている
 苦痛以外に死を厭う理由があるだろうか
 たとえばそれはどんな理由だろう

 もっと生きていたいか?
 そうであるともいえるしそうでないともいえる
 やり残したことがあるか?
 あるにはあるけどやらなくてもかまわない
 会いたい人がいるか?
 いるにはいるけどどうせ会えない
 言い残した言葉は?
 そもそも話すべきではなかった
 未練はあるか?
 このさき生きたところでなくならないだろう

 不思議なくらいに人生がどうでもいいぼくは
 どうでもいいという消極性だけでは死にきれない
 甘えられた死が待ちきれなくて怒っている
 媚態を示して積極性を待っている
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