夜の枯葉
文字数 432文字
闇夜に枯葉が舞っている
枯葉には死せる魂が宿っている
秋の残照が葉脈を疾走している
枯葉については語っても語りつくせない
語りつくせないことはこの世にあまりにも多い
たとえば死
たとえば恋と愛と神と魂
たとえば三月の風
たとえば十二月の凍てつく水辺
たとえば壊れた時計の静止した針
たとえばバスの窓から眺めた雨模様
枯葉の話に戻ろう
いまは夜だが枯葉には夕焼けの匂いが残されている
枯葉にはいなくなった人たちの哀しみが貼りついている
枯葉
黄昏 の衣《》ころも
わたしがわたしでいなくなったときに
枯葉はまだ友でいてくれるだろうか
死にいたる短くも長い旅路を
寂しい色合いで飾ってくれるだろうか
枯葉の散り敷かれた薄明の屍山血河 を渡りながら
わたしは惑乱した無表情を浮かべ
こころだけは守りきることができるだろうか
枯葉の震えと共鳴したわたしの魂は
沈黙にくるまれた光をつかみえるだろうか
枯葉には死せる魂が宿っている
秋の残照が葉脈を疾走している
枯葉については語っても語りつくせない
語りつくせないことはこの世にあまりにも多い
たとえば死
たとえば恋と愛と神と魂
たとえば三月の風
たとえば十二月の凍てつく水辺
たとえば壊れた時計の静止した針
たとえばバスの窓から眺めた雨模様
枯葉の話に戻ろう
いまは夜だが枯葉には夕焼けの匂いが残されている
枯葉にはいなくなった人たちの哀しみが貼りついている
枯葉
わたしがわたしでいなくなったときに
枯葉はまだ友でいてくれるだろうか
死にいたる短くも長い旅路を
寂しい色合いで飾ってくれるだろうか
枯葉の散り敷かれた薄明の
わたしは惑乱した無表情を浮かべ
こころだけは守りきることができるだろうか
枯葉の震えと共鳴したわたしの魂は
沈黙にくるまれた光をつかみえるだろうか