きんきゅうじたい

文字数 314文字

 こどものころのきんきゅうじたいといえば
 おしっこをもらしそうなときだった

 なんであのときトイレにいかなかったんだろう
 まさかこれほどぎりぎりになるなんて
 だいじょうぶだとおもってたんだ
 まさかこんなことになるとは
 もうだめだ
 まにあわない
 いっかんのおわりだ

 こどものころのきんきゅうじたいといえば
 そのていどのものだった
 これだっておおごとではあるが
 ひとがしんだりはしなかった

 ひとがしぬようなきんきゅうじたいに
 さらされているこどもが
 いつでもどこかにいるのだった
 そのこどもも
 おしっこをもらしたくはないだろうけど
 それどころではなく
 いっかんのおわりは
 ほんとうにおわる
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