本棚は時が止まっている

エピソード文字数 264文字

 本棚
 群衆のように言葉がひしめいている
 共同墓地のように言葉が横たわっている
 言葉を生み出した人たちは
 すでに故人であるかどうかに関わりなく
 もはやこの世に存在しない
 本はすべて過去に書かれたものだから
 書かれた瞬間はすでに死滅したものだから
 言葉を書き終えると人間は変化してしまうものだから
 また一方で
 言葉がある限りその瞬間は永続する
 書かれた瞬間の魂は永続する
 込められた想いは永続する
 本棚
 それは時の博物館だ
 その静止した時間の数々は
 死んでいるようでもあり
 生きているようでもある
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