嘲笑装置
文字数 242文字
真昼のお茶の間の嘲笑装置
きょうもだれかを嘲笑している
公然たるいたぶり
怗として恥じないなぶり
権威に楯突くわけでもなく
ただただ弱い者を狙い撃つ
弱いとレッテルを貼りたくる
みなさん、こいつは弱いですよ
攻撃してもいいですよ
何時間もそう叫びつづける
ポップを目指したらしい音楽
ポップを目指したらしい色使い
ポップを目指したらしい排撃
この世でもっともグロテスクな笑顔たち
この装置が人間の鏡なら
すべて砕けても惜しまない
嘲りは個人の武器であって
集団の美徳ではないのだから
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