自動販売機

エピソード文字数 284文字

 自動販売機に行列ができているので
 そんなにおいしい商品があるのかと
 いそいそと並んでみた
 買い終えた人たちはみな
 満足そうな笑顔で去っていく
 やがてぼくの番が来た
 陳列された商品を見てみると
 眼球
 手首
 腿肉
 舌
 などなどのラインナップ
 これは失敗したなあと思ったが
 どうしたものかと逡巡していると
 背後に並んだ人たちから
 苛立ったような無言の圧力
 ぼくはこんな状況に弱いので
 背中を押されるように小銭を入れて
 安くて冷たい手首を買った

 この手首
 どこか見覚えがあるような
 もしかしたら
 ぼくの知り合いのものかもしれない
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック