出口

エピソード文字数 204文字

 まわりには壁しか見えないし
 窓も扉もどこにもないし
 天井は落ちてきそうに思えるし
 床板は寝転ぶには冷たすぎるし
 だれも訪ねてきそうにないし
 どこにも出口はなさそうだし
 昼か夜かもわからないし
 自分の年齢も忘れたし
 名前はあっても呼ばれないし
 想い出はもはや痛みだけだし
 まだ死んでいるわけではないし
 生きていたいわけでもないし
 どこにも出口はなさそうだから
 たったひとつの出口は死
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