海風

エピソード文字数 230文字

 海風(うみかぜ)に向けて放たれた
 友人の言葉が忘れられない
 もしかしてあなたは
 僕のお父さんではないですか?

 突風に髪を乱されながら
 お父さん
 この人が僕の友達ですと
 知己(ちき)として海風に紹介された

 友人を喜ばせたくて
 礼儀正しく挨拶をすると
 彼はとつぜん興味を失ったように
 地面に突っ伏して吐きながら寝た

 翌年(よくとし)の冬
 友人が首を吊って死んだと
 知り合いの知り合いから聞かされたが
 死んだのは友人の父親だった
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