寂しい殉教者
文字数 295文字
見慣れた景色が崩れはじめる
それは寂しい殉教者の叫び
手にした想いが腐りはじめる
それは寂しい殉教者の祈り
風にさやぐ葉の一枚一枚は
人格を持った言葉の断片
空の淡さの秒刻みの推移は
死んだだれかの眠りの表情
糸が見える
どこかへつづいている
たどってみる
見つけてしまう
見つけられたものは何だったのか
そのために生存を捧げているところの
愚かしい影の論理とは
狂おしい恋の反響とは
果たして何であったのか
何であり得たのか
光が眼を焼く
眼は捨てた
言葉が眼を焼く
眼は捨てた
眼のない魂でうつむきつづける
寂しい殉教者に救いあれ
それは寂しい殉教者の叫び
手にした想いが腐りはじめる
それは寂しい殉教者の祈り
風にさやぐ葉の一枚一枚は
人格を持った言葉の断片
空の淡さの秒刻みの推移は
死んだだれかの眠りの表情
糸が見える
どこかへつづいている
たどってみる
見つけてしまう
見つけられたものは何だったのか
そのために生存を捧げているところの
愚かしい影の論理とは
狂おしい恋の反響とは
果たして何であったのか
何であり得たのか
光が眼を焼く
眼は捨てた
言葉が眼を焼く
眼は捨てた
眼のない魂でうつむきつづける
寂しい殉教者に救いあれ