雪と氷とあなたへの告白

エピソード文字数 377文字

 ぼくたちはやがて震えながら死ぬだろう
 死が崖のように生を途切れさせるその時に
 生まれる前の胎児のように
 これからまろび出る世界の耐えがたい寒気に
 震えながら死を抱きしめるだろう
 そうして雪が降る
 ぼくたちの震えに呼ばれたように
 心臓を刺すように冷たい雪が降る
 どうか口を閉じていて
 あなたのささやきほどに望むものはないが
 かすかに開かれたあなたの唇に
 恋い焦がれた雪が殺到して
 あなたの内側を凍らせてしまう
 それでもいいというのなら
 ぼくはあなたのささやきをくすねてから
 あなたの内側に潜り込み
 凍りついた湖のようなあなたの魂の表面を
 優美に滑りながら踊り歌おう
 そうしてあなたの内側が溶けるのを待って
 あなたが生まれた時のように透きとおった湖水に
 ぼくは首まで浸らせてから死にたい
 あなたの透明な魂と死にたい
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